まったく読書家ではありませんが、電車に乗っている時間は本を読む時間に当てています。自宅で仕事をし始めて困ったことの1つは、電車に乗る時間が減ったために、読書に当てる時間が減ってしまったことでした。
電車の中ではまた、窓の外を眺めたり、乗り合わせた人を何となく眺めたりもします。「何もしないでただ眺める」という行為は、普段の生活ではなかなかできない贅沢な時間。個人的にはきらいではありませんでした。満員電車でなければ、ですが。
ところがもうここ何年も、電車の中を見回せば、周囲の人は全員下を向いてスマホをいじっている、というような情景が続いています。スマホが悪いとは言いませんが、皆が皆、一様だとうんざりしてしまいます。
それが先日、電車の吊り革につかまりながら本を読んでいた時、ふと周りを見ると、私を含め、隣の方と斜め前に座っている方、3人そろって本を読んでいるのを見つけました。三者の本がトライアングルを描く、久しぶりに見た光景です。
頭の固さとデジタルに関する認識の低さを露呈するようでお恥ずかしい限りですが、私自身スマホのお世話にもなっているのは承知の上で、そればかりではやはり疲れますし、電気で消えてしまうものは心もとなく感じます。昨日見たのは、本を読む人がまた少しずつ増えてくることを予感させる、私ににとってはちょっと嬉しい光景でした。
写真はさすがにとれなかったので、スケッチしてみました。ご笑覧ください。
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