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すごい縄をなうすごさ

更新日:3月31日

昨秋ひなたデザイン設計で開催した「思わずうなる古民家ツアー」で古民家を眺めた時に改めて感じたことあります。

多くの古民家には茅葺屋根がかけられています。

茅葺屋根は何でできているかご存じですか。

答えは、多くの場合、ススキです。

そして、ススキの下の骨組みには多くの場合、竹が使われます。

なので私は、茅葺屋根はススキと竹でできている、というイメージを持っていました。


しかしもう1つ重要なアイテムがふと私の目に止まりました。

それが縄、です。



茅葺 縄 週末の縄文人

茅葺屋根を内側から眺めると、それはもうたくさんの縄でぐるぐると巻かれ、竹やススキがそれで固定されているのが見えます。

現代では縄と言えば、既にぐるぐる巻きにされたものが大量に店先に並んでいます。安価で誰にも使いやすいアイテムです。しかしよくよく考えると、江戸時代の縄はすべて手でなっていたはずです。今更ながらこれだけの縄をすべて手でなったのだなぁと思い、かけられた労力に感心したというわけです。

縄ないは農家で農閑期に行われた作業でしたが、恥ずかしながらこれまで、ちょっとした手仕事というイメージでした。しかし、これなしでは屋根をかけられない、重要な仕事であったことも再認識しました。

***

その後少しして読んだ『週末の縄文人』という本の中では、著者の縄(じょう)さんが縄のことを、「最も偉大な発明」と賛美しています。

「ちょっとやそっとじゃ切れない丈夫さと、複雑な結びを可能にする柔軟性を兼ね備えた美しき人工物「ヒモ」」、と。


縄をなったことがある方はわかると思いますが、縄ないは至ってシンプルな作業、ねじってねじってぐるっ、の繰り返し。これによって、ぶちっと切れてしまっていた自然の繊維が、引っ張っても切れない、しかも長くつながるものになります。色々な思考錯誤の末に

「ヒモ」に辿り着いた縄さんの言葉を読み、私もとても共感したのでした。


これは、原始の時代までさかのぼる伝統技術ですね!

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