この夏、再建のお手伝いをしていた数寄屋の現場で、
経師屋(きょうじや)さんから色々教えていただきました。
経師屋とは、障子や襖(ふすま)に紙や布を張ったり、壁の腰張り、掛け軸の表装などをする職人。
表具屋(ひょうぐや)とも呼ばれます。
例えば、襖1つを作るのには、
経師屋
骨屋(ほねや)
紙すき屋
染め屋
金物屋
塗師(ぬし)
などが関わります。
経師屋は、それらの職人をまとめる全体コーディネートの役目を果たすのだそうです。
作りたい襖、使いたい表紙(おもてがみ)に合わせ、
経師屋が、骨組みの作り方から決めて、他の職人に仕事を割り振るのだそうです。
縁の漆塗りを受け持つ塗師も、以前は都内にも何人かいたそうです。(つまり、もういなくなってしまった。。。)
私自身、自分の設計に障子を入れたことはあるものの、襖を入れたことはなかったのですが、
どうして今まで使わなかったのだろう、と悔やまれる気持ちになりました。
現代の設計でよく使われている框戸やフラッシュ戸に比べて、
襖は、とても軽量で、色々な表現も可能です。
私が使うと「和」の空間とはまた一味違ったものになるかと思いますが、
今後ぜひ取り入れていきたいと思いました。
※框戸 :かまちど。木で作った枠に、板やガラスなどの面材を入れて作る戸。
※フラッシュ戸:軽量な骨組みに板状の表面材を組み合わせて作る戸。中が空洞なので、框戸と比べると軽量。
(写真は、お借りしたもの)
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