アクティビティとは活動のこと。こう書くと堅苦しい感じがしますが、ここでは、すまいの中のちょっとした動きの連続のことです。
冷蔵庫から冷たいお茶を出す。コップにいれて一口飲む。のみかけの
コップをカウンターにおいたまま、寝室に行き、
読みかけの本を持ってくる。
洗面台の鏡の前を横切ったとき、髪を束ね直す。
こうしたちょっとした動きは、じっくり考えこんで行なってはいません。
もし、そこにカウンターがなかったら。
鏡をのぞいたとき、外の光が差し込んでいなかったら。
ささいなきっかけの連続でアクティビティは形づけられていきます。
アクティビティを空間と関連づけて考えるのが、
わたしたち設計士の職能です。
時には大きなもの(家全体の形や色、階段の配置など)、
時にはほんの小さなこと(1つの段差、1枚の棚板など)をつなげていくことで、
たのしい空間をつくれたらと思っています。
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